法界寺は日野家の菩提寺です。藤原氏の北家にあたる藤原真夏がここ日野に領地を賜わり、ゆかりの土地となりました。弘仁13年(822)に比叡山延暦寺に戒壇の建立が認められ、その勅使として日野家宗(真夏の孫)が比叡山に登ってその旨を伝えると、当時の座主であった慈覚大師円仁が大変喜ばれて、返礼として伝教大師最澄が自ら彫られたという小像の薬師如来像などをもらって帰りお祀りしていました。その後、永承6年(1051)に日野資業が、その最澄自刻の薬師如来を胎内に収めた薬師如来を作り、薬師堂を建て日野家の菩提寺としたと伝わります。阿弥陀堂内には日野家の霊屋があり、歴代の位牌がおさめられています。