法界寺の本堂で、本尊薬師如来をお祀りしています。創建当初の薬師堂は焼失し、現在のお堂は明治37年に奈良県竜田の伝燈寺本堂を移築したものです。内陣には薬師三尊、眷属の十二神将がお祀りされており、通常は非公開です。外陣からご自由にお参りください。 本尊薬師如来は永承6年(1051年)に日野資業によって造られました。胎内には、最澄自刻と伝わる約3寸の薬師如来が納められています。お腹に赤ちゃんを宿している母親の姿そのもので、古来より安産・授乳のご利益があり、女性の信仰を広く集めてきました。地元では日野薬師または乳薬師として親しまれ、初めて腹帯を巻く戌の日に安産のご祈祷を受けるご家族が多くいらっしゃいます。法界寺の近く、石田大山の交差点には「乳薬師 日野法界寺」という道標があることからも、信仰の歴史をうかがい知ることができます。 当山は西国四十九薬師霊場第38番札所となっており、また「ひのやくし」として通称寺の会にも所属しております